一般眼科
眼科を受診した場合は、視力や眼圧、眼底検査、視野検査などを行います。
中でも視力検査・眼圧検査は内科や小児科では体温を測ったり、血圧を測ったりするものと同じくらい重要な検査となります。
そのため、当院では症状にもよりますが、以上の検査を基本として行うこととしています。特に自覚症状のない病気を発見するために必要であるからです。
症状に応じて必要な検査を追加いたします。
当院では眼科疾患に対応して検査をおこなっております。
当院で行うことのできる検査
- 視力
 - 屈折
 - 角膜曲率半径
 - 角膜内皮細胞密度
 - 中心角膜厚検査
 - 眼底三次元画像解析検査(OCT)
 - 光干渉断層血管撮影
 - 前眼部三次元画像解析検査(前眼部OCT)
 - 広角眼底カメラ
 - 角膜形状解析検査
 - 細隙灯顕微鏡検査
 - 生体染色検査
 - 色覚検査
 - レンズメーター
 - スポットビジョンスクリーナーによる屈折
 - 斜視測定
 - プリズム検査
 - 中心フリッカー検査
 - 静的視野検査
 - 動的視野検査
 - 立体視検査
 - コントラスト感度検査
 - 超音波眼軸長測定検査
 - 光眼軸長測定検査
 - 隅角検査
 - アデノウイルス検査
 - 迅速アレルギー検査(8項目)
 - 採血検査(アレルギー、糖尿病、ぶどう膜炎)
 
広角眼底カメラ(Mirante)検査について
広角眼底カメラ「ミランテ」は、眼底の広範囲を高解像度で撮影できる最新の検査機器です。オプションの広角アダプタを装着することで、標準画角の対角60°から最大で110°まで撮影範囲を拡大できます。 これにより、従来の眼底カメラでは捉えにくかった周辺部の病変も詳細に観察可能となり、網膜剥離や糖尿病網膜症、加齢黄斑変性などの早期発見や診断に大いに役立ちます。また、最大の特徴として、無散瞳で可能である点があります。すなわち瞳を広げる点眼薬が不要です。車で来院の方も使用することができます。 患者様への負担を軽減しつつ、より安全で迅速な検査が可能です。検査は非接触型で痛みがなく、短時間で終了します。
網膜光干渉断層計(OCT)検査について
OCT検査は、眼の奥にある網膜の状態を詳細に調べるための検査です。光を使って網膜の断層画像を撮影し、組織の厚みや構造を正確に把握できます。痛みや侵襲がなく、短時間で検査が完了するのが特徴です。この検査は、加齢黄斑変性や糖尿病網膜症、緑内障などの早期発見や治療計画に役立ちます。
光干渉血管断層撮影(OCTアンギオ)について
OCTアンギオは、網膜や脈絡膜の血流状態を非侵襲的に観察できる最新の検査法です。通常のOCT検査に血流情報を加えたもので、造影剤を使用せずに血管の詳細な画像を得ることができます。この検査では、網膜の微細な血管網や異常な血管の有無、血流の減少などを高精度に把握できます。糖尿病網膜症や加齢黄斑変性、網膜静脈閉塞症など血流異常が関係する疾患の早期発見や進行状況の把握に非常に有効です。また、造影剤による副作用のリスクがないため、より安全に検査を受けられる点が大きな特徴です。検査は数分程度で終了し、目に痛みや負担がほとんどありません。
前眼部3次元画像解析検査(前眼部OCT)について
 前眼部OCTは、目の前方部分である角膜、前房、虹彩、水晶体などの構造を詳細に観察するための検査です。光を使って組織を断層的に撮影し、3次元の立体画像を生成します。この検査により、肉眼や従来の方法では確認が難しい微細な異常を正確に捉えることができます。
主に、緑内障や円錐角膜、ドライアイ、白内障の診断や治療効果の確認に用いられるほか、レーシックやICL手術、白内障手術前の精密な評価にも役立ちます。特に緑内障では、眼内圧だけではわかりにくい隅角(眼房水の排出口)の状態を可視化できるため、早期診断や治療方針の決定に重要な情報を提供します。検査は非接触型で、痛みや侵襲がなく、短時間で終了します。また、3次元画像の解析結果は、患者様にも視覚的にわかりやすく説明が可能です。
静的視野検査について
 静的視野検査は、目の「視野」と呼ばれる見える範囲を調べる検査です。視野は、視線を固定したままで周囲に見える範囲を指し、この検査では視野の中での感度や欠損の有無を詳しく評価します。主に緑内障の診断や進行状況の確認、脳や神経疾患に伴う視野異常の評価に利用されます。
検査は、専用の機器を使用して行います。患者様は検査装置の前で一点を見つめ、視野内に点滅する光を感じたらボタンを押すだけです。光の明るさや位置が変化するため、どの範囲がどれだけ見えているかがわかります。検査は片眼ずつ行い、通常15〜20分程度で終了します。
視野異常は、初期段階では自覚しにくいため、緑内障などの早期発見にこの検査が非常に有効です。また、頭痛や視力低下の原因を探るための補助的な検査としても用いられます。
動的視野検査(ゴールドマン視野検査)について
 動的視野検査は、目の視野(見える範囲)を詳細に評価する検査で、視野欠損の有無や程度、範囲を調べるのに用いられます。検査員が手動で行うことにより視野の動的な変化を測定するのが特徴で、ゴールドマン視野計を使用して行います。この検査は、緑内障や網膜疾患、脳の病変に伴う視野異常の診断に有効です。
検査では、暗室内でゴールドマン視野計を使用し、患者様は装置の中央の一点を見つめます。視野内のさまざまな方向から移動する光点が見えたときにボタンを押していただき、その結果をもとに視野範囲を地図のように描きます。光点の大きさや明るさを変えることで、視野の感度や欠損の詳細を評価できます。
動的視野検査は、特に視野の周辺部分や広範囲を測定するのに適しており、緑内障の進行状況や脳腫瘍、心因性視力障害などによる視野障害の診断に役立ちます。検査には30分から1時間程度の時間がかかります。患者様にとって安全に行えます。
角膜形状解析検査について
 角膜形状解析検査は、角膜の表面形状や曲率、厚みを詳細に測定する検査です。この検査により、角膜の異常や病気の早期発見、治療効果の確認、さらにはコンタクトレンズの適合確認や手術前の精密評価が可能になります。角膜の形状や厚みは視力に大きく影響を与えるため、正確な解析が重要です。
検査は専用の解析機器を使用して行われます。非接触型のため、痛みや不快感はありません。短時間で終了し、患者様に負担をかけることなく詳細なデータが得られます。角膜形状解析検査は、円錐角膜や角膜変性症、角膜乱視の診断、またレーシックやICLなどの屈折矯正手術前後の評価にも活用されます。
隅角検査について
 隅角検査は、目の中で房水(眼球内の液体)が排出される通路である隅角の状態を調べる検査です。隅角の広さや形状を確認することで、緑内障のタイプや進行度を評価できます。
検査は、特殊なコンタクトレンズ状の隅角鏡を眼球表面に装着し、顕微鏡で観察する方法が一般的です。検査前に点眼麻酔を使用するため、痛みはありません。不快感もほとんどありません。隅角の状態を詳しく観察することで、閉塞隅角や開放隅角緑内障の診断や治療方針の決定に役立ちます。
色覚検査について
 色覚検査は、色を見分ける能力を評価する検査です。先天性の色覚異常や加齢、病気による色覚の変化を確認するために行われます。
検査方法には、色の識別能力を調べるパネルD-15テストや、石原式色覚検査表を用いて数字や形を読み取るテストがあります。検査は短時間で非侵襲的に行われ、学校や職場での視覚要件の確認、病気による色覚変化の評価に役立ちます。色覚に不安がある方や職業で色覚が条件となっている方は検査を受ける必要があります。
超音波眼軸長測定検査について
 超音波眼軸長測定検査は、眼球の長さ(眼軸長)を正確に測定する検査です。超音波を用いて眼球内の構造を解析し、白内障手術時の眼内レンズ度数の計算や、強度近視の評価に役立ちます。
検査は、専用のプローブをまぶたの上や角膜表面に軽く当てて行います。点眼麻酔を使用するため痛みはなく、短時間で終了します。眼軸長は視力に直結する重要なデータであり、白内障手術時の評価には必須の検査となりますが、最近は光干渉断層計の方が精度が高いため、光眼軸長測定検査が使用できない方に対して試行するのが一般的です。
光眼軸長測定検査について
 光眼軸長測定検査は、光干渉技術を利用して眼球の長さ(眼軸長)を非接触で正確に測定する検査です。眼軸長は視力や屈折異常、特に白内障手術時の眼内レンズ度数を決定するために重要なデータとなります。検査は、専用の装置に目を向けるだけで短時間で終了します。非接触型のため痛みや不快感がなく、患者様への負担が少ないのが特徴です。白内障手術や強度近視の評価、近視進行の管理に役立ちます。
白内障による混濁が非常に強い場合は、使用できないことがあり、超音波眼軸長測定を行うこともあります。
立体視機能検査について
立体視機能検査は、両眼で物を見る際に生じる奥行き感(立体視)の能力を測定する検査です。両目が正常に協調して働き、適切な視差を感じ取ることで、私たちは物体の距離感や奥行きを正確に把握できます。この検査は、斜視や弱視、両眼視機能の異常が疑われる場合に行われ、子どもの視力発達や日常生活での視覚機能の評価に役立ちます。検査方法には、専用の立体視検査表を用いて物体の立体感を確認する方法や、偏光メガネを装着して立体的な画像を見る方法があります。いずれも非侵襲的で実施可能です。
スポットビジョンスクリーナーについて
スポットビジョンスクリーナーは、短時間で簡単に視力の異常をスクリーニングできる携帯型の検査機器です。非接触で瞳孔に赤外線を照射し、反射を測定することで屈折異常(近視、遠視、乱視)、斜視、不同視(左右の視力差)、瞳孔のサイズや位置の異常などを短時間で検出します。この検査は、特に小さなお子様や高齢者など、通常の視力検査が難しい方にも適しており、わずか数秒で結果が得られます。また、非侵襲的で痛みもなく、検査中に目を開けているだけで済むため、被検者への負担が少ないのが特徴です。 幼児や学童期の子どもにおける視力異常の早期発見に役立つほか、視力低下の原因を素早く特定するためのスクリーニングとしても有用です。
- レンズメーター
 
- コントラスト感度検査
 
- 細隙灯顕微鏡検査、生体染色検査
 
- 眼圧検査
 
- 屈折矯正視力検査
 
- 屈折矯正視力検査
 
